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人の力になりたいという気持ちが原動力!それが社会の役に立つのがキャリアコンサルタント資格です!!
国家資格と受験
キャリアコンサルタント試験の学科試験とは?形式・出題範囲や合格に向けた対策を紹介

キャリアコンサルタントとして活動するには、キャリアコンサルタント試験の学科試験・実技試験の両方に合格する必要があります。受験を検討しており、学科試験の形式や難しさが気になっている方もいるでしょう。
本記事では、キャリアコンサルタント試験の概要を説明し、学科試験の形式や出題範囲、合格率を詳しく解説します。
学科試験の合格に向けた対策も紹介するので、キャリアコンサルタント試験の受験を考えている方は参考にしてください。
日本マンパワー(当社)ではキャリアコンサルタント養成講座を開設しており、講座に関する無料の説明会を開催しています。興味がある方は、まず説明会にご参加ください。
国家資格試験「キャリアコンサルタント試験」とは
キャリアコンサルタント試験は、2016年に創設された国家資格試験です。「学科試験」と「実技試験」の2つがあり、両方に合格して登録を行うと「キャリアコンサルタント」と名乗って活動できます。
キャリアコンサルタントとは、キャリアコンサルティング(キャリア形成の実現支援)の専門家です。企業や教育機関、人材紹介・人材派遣会社、ハローワークなど、様々な分野で活躍しています
働き方や生き方が多様化する中で、キャリアコンサルタントの必要性は今後ますます高まっていくと予想されます。
キャリアコンサルタント試験は、企業で人事や人材育成を担っている方やセカンドキャリアに向けた学び直しを考えている方などに、幅広く役立つ資格です。
キャリアコンサルタント試験とキャリアコンサルティング技能検定の違い
「キャリアコンサルタント試験」は国家試験、「キャリアコンサルティング技能検定」はキャリアコンサルティングの知識と技能を図る国家検定です。学科試験と実技(論述・面接)試験の両方に合格すると「キャリアコンサルティング技能士」の称号が与えられます。
キャリアコンサルタント試験は、キャリア形成の相談に関する実務経験がなくても、一定の要件を満たせば受験できます。
一方、キャリアコンサルティング技能検定は、実務経験年数の要件を満たさなければ受験できません。
キャリアコンサルティング技能検定の2級は「熟練レベル」、1級は「指導者レベル」で、キャリアコンサルタント試験の上位資格に位置づけられます。
キャリアコンサルタント試験の受験資格
キャリアコンサルタント試験の受験資格は、学科試験と実技試験で共通しており、次の3つのうちいずれか1つを満たせば受験できます。
2. 労働者の職業の選択、職業生活設計または職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有する
3. 技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験または実技試験に合格した
つまり、キャリア形成の相談に関する実務経験がなくても、厚生労働大臣が認定する講習を受講し、修了要件を満たすことで受験が可能となります。また、すでにキャリアコンサルタント試験の実技試験に合格している方は、学科試験に合格すればキャリアコンサルタントとして登録できます。
受験資格の詳細は以下の記事で紹介しているため、ぜひあわせてご覧ください。
▷関連記事: キャリアコンサルタント試験の受験資格は?未経験から国家資格取得を目指す方法も解説
キャリアコンサルタント試験の形式・合格点
キャリアコンサルタント試験は、「学科試験」と「実技試験」で構成され、それぞれ個別で受験できます。試験内容は以下の通りです。
項目 |
学科試験 |
実技試験 |
|
出題形式 |
四肢択一のマークシート方式 |
記述式 |
ロールプレイ・口頭試問 |
試験時間 |
100分 |
50分 |
20分(ロールプレイ15分・口頭試問5分) |
合格基準 |
100点満点中70点以上 |
150点満点で90点以上※ |
|
受験料 |
8,900円 |
29,900円 |
※論述試験の満点の40%以上、かつ面接試験の評価区分(「主訴・問題の把握」「具体的展開」「傾聴」)のそれぞれで満点の40%以上の得点が必要です。
試験回数は年3回で、学科試験・実技試験(論述)が同一日に実施され、約1~2週間後に実技試験(面接)が実施されます。
キャリアコンサルタント試験の学科試験とは

学科試験の試験形式は、四肢択一のマークシート方式です。配点は1問につき2点で、100点満点中70点以上(50問中35問以上)正答すると合格です。
キャリアコンサルタント試験を実施しているのは、厚生労働大臣が登録した以下の2つの機関で、学科試験は2つの機関が同一日に共同で行います。
・特定非営利活動法人日本キャリア開発協会
従って、いずれの機関で受験しても問題は変わりません。また、学科試験の受験料は8,900円で両機関共通です。
学科試験の出題範囲
学科試験の主な出題範囲は、以下の通りです。
出題範囲 |
詳細 |
キャリアコンサルティングの社会的意義 |
・社会や経済の動向 ・キャリア形成支援の必要性の理解 ・キャリアコンサルティングの役割の理解 |
キャリアコンサルティングを行うために必要な知識 | ・キャリアに関する理論 ・カウンセリングに関する 職業能力開発(リカレント教育を含む)の知識 ・企業のキャリア形成支援の知識 ・労働市場の知識 ・労働政策、労働関係法令、社会保障制度の知識 ・学校教育制度、キャリア教育の知識 ・メンタルヘルスの知識 ・中高年齢期を展望するライフステージ、発達課題の知識 ・人生の転機の知識 ・個人の多様な特性の知識 |
キャリアコンサルティングを行うために必要な技能 | ・基本的な技能 ・相談過程で必要な技能 |
キャリアコンサルタントの倫理と行動 | ・キャリア形成、キャリアコンサルティングに関する教育、普及活動 ・環境への働きかけの認識、実践 ・ネットワークの認識、実践 ・自己研鑽、キャリアコンサルティングに関する指導を受ける必要性の認識 ・キャリアコンサルタントとしての倫理と姿勢 |
キャリアコンサルティングを行うための専門的な知識・技能から労働市場や雇用の動向、メンタルヘルスなどの一般的な知識、相談しやすい環境の整備まで、幅広く出題されます。
なお、詳しい出題範囲は、キャリアコンサルティング協議会、非営利活動法人日本キャリア開発協会のホームページから確認できます。
キャリアコンサルタント試験でも頻出の項目「キャリアコンサルタント倫理綱領」については、以下の記事で詳しく紹介しているため、ぜひあわせてご覧ください。
▷関連記事: キャリアコンサルタントのあるべき姿とは?倫理綱領の内容を徹底解説
学科試験の合格率
過去3回(第25回~第27回)のキャリアコンサルタント試験・学科試験の受験者数、合格者数、合格率、平均点はそれぞれ以下でした。
実施時期 |
受験者数 |
合格者数 |
合格率 |
平均点 |
第25回(2024年3月) |
5,698人 |
3,627人 |
63.7% |
71.9点 |
第26回(2024年7月) |
5,002人 |
3,274人 |
65.5% |
72.3点 |
第27回(2024年12月) |
5,516人 |
3,295人 |
59.7% |
70.7点 |
出典:厚生労働省 「第25回キャリアコンサルタント試験結果の概要」
出典:厚生労働省
「第26回キャリアコンサルタント試験結果の概要」
出典:厚生労働省
「第27回キャリアコンサルタント試験結果の概要」
合格率はどの回も50%を超えており、平均点は合格ラインの70点前後となっています。過去問や養成講座などを活用しながら計画的に取り組み、合格を目指しましょう。
キャリアコンサルタント試験の学科試験対策
キャリアコンサルタント試験の学科試験では、キャリアコンサルティングに関する知識・技能だけでなく、社会の動向や相談環境の整備など、幅広い範囲から出題されます。
そのため、どの分野から出題されても答えられるように十分な試験対策を行うことが大切です。
そこで、学科試験の合格率を高めるための対策を紹介します。
・過去問題を解く
・模擬試験を受験する
厚生労働大臣認定の「養成講習」を受講する
実務経験のない方がキャリアコンサルタント試験を受験するためには、厚生労働大臣認定の養成講習を受講する必要があります。また、学科試験では幅広い知識・技能が求められるため、合格を目指す際は養成講習の受講が一般的です。
講習形態や時間、受講料などは講習実施機関によって異なるため、それぞれのホームページなどで確認しましょう。講習実施機関によっては、受講を検討している方に向けた「無料説明会」を開催している場合もあります。
厚生労働大臣認定の「キャリアコンサルタント養成講座」を開講している日本マンパワーでは、キャリアコンサルタント資格に興味を持っている方に向けて、全国の主要都市で無料の講座説明会を随時開催しています。オンライン開催の説明会もあるため、ぜひご参加ください。
過去問題を解く
学科試験に合格するには、過去問題を繰り返し解くことが効果的です。
過去問題を解くと、過去に出題された問題と似た問題が出た時に正答率が上がるだけでなく、以下のメリットも得られます。
・時間配分の感覚をつかめる
・自分の実力を知れる
・苦手な分野や問題を把握できる
ただ解くだけでなく、間違った問題を絞り込んで復習するなどして繰り返し勉強すると良いでしょう。過去問は、日本キャリア開発協会の 「過去問題」 やキャリアコンサルティング協議会の 「過去問題/学習情報」 で確認できます。
ただし、法令が変わっている可能性があるため、古い過去問題を解く際は注意が必要です。
模擬試験を受験する
キャリアコンサルタント試験の学科試験は幅広い分野から出題されるため、模擬試験などを通じた知識の定着が大切です。
模擬試験では直近の試験の傾向を踏まえた問題が出題されるため、実力を測れます。また、本試験の疑似体験ができるため、試験時間の使い方や出題の傾向などに慣れるのにも効果的です。
日本マンパワーでは、模擬試験や模擬問題集などの学科試験対策も豊富にご用意しているので、ぜひご活用ください。
キャリアコンサルタント試験の合格を目指すなら日本マンパワーがおすすめ
キャリアコンサルタント試験の合格を目指すなら、日本マンパワーの「キャリアコンサルタント 養成講座」がおすすめです。1999年に日本で初めてキャリアコンサルタント(キャリアカウンセラー)の養成講座を開講し、これまで4.5万人以上の方にご受講いただきました。
日本マンパワーのキャリアコンサルタント養成講座は厚生労働大臣の認定講習で、受講・修了すると国家資格キャリアコンサルタントの受験資格が得られます。特徴は以下の通りです。
日本マンパワーの養成講座の特徴
・振替制度やオンライン自習室などの充実したサポート体制
・専門講座を修了し試験に合格した実践経験豊富な講師陣
通信教育では、解説映像とテキストでキャリアコンサルタントに求められる知識を体系的に習得できます。
一方、スクーリングは、グループワークやロールプレイなどを通じた実習が中心です。「通学クラス」と「オンラインクラス」から、ご自身に合った学習スタイルを選択でき、キャリアコンサルタントに必要な技能を体感しながら身につけられます。
知識の定着を図るための確認テスト等コンテンツが充実しており、試験合格に向けて活用できる教材が揃っているだけでなく、合格後も実務に活かせる情報提供を行っています。
養成講座は、試験合格だけでなく、実践で使えるスキルや態度を身につけられるかが重要です。
日本マンパワーの講座は、「通信教育」と「スクーリング」の2つがセットです。
さらに、受験安心サポートも充実しています。通信教育(eラーニング) |
テキスト テキスト解説映像 |
スクーリング(通学・オンライン) |
講義 ロールプレイ&ワーク |
受験安心サポート |
講師常駐のオンライン自習室 実践力強化教材 |
通信教育では、解説映像とテキストでキャリアコンサルタントに求められる知識を体系的に習得できます。
一方、スクーリングは、グループワークやロールプレイなどを通じた実習が中心です。「通学クラス」と「オンラインクラス」から、ご自身に合った学習スタイルを選択でき、キャリアコンサルタントに必要な技能を体感しながら身につけられます。
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キャリアコンサルタントになるには、学科試験と実技試験の合格が必要です。学科試験では、キャリアコンサルティングの社会的意義や理論、実務、倫理と行動などの科目から幅広く出題されます。
転職が当たり前の時代になりつつあることや働き方の多様化などを背景に、労働者の主体的なキャリア形成が求められるようになり、キャリア支援の必要性が高まっています。キャリアコンサルタント試験に合格し、個々人の多様な生き方や働き方の実現を支援しましょう。
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