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コラムVol.9『興味は経験することで生まれる』

Instructor's Column とは
Instructor's Columnは、「キャリアってなんだろう」「養成講座でどんなことを学ぶんだろう」「でも、なんだか難しそう」といった方に、毎回あるテーマについて、キャリアコンサルタント養成講座の担当講師がわかりやすくご紹介するものです。
キーワードについて担当講師の経験を通して解説したり、キャリアに関する身近なテーマを理論を使って紹介したり、楽しんで読んでいただけるコラムです。
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【興味は経験することで生まれる】
私がこの世界に入ったのは2004年11月です。2004年1月末で長年勤めた会社を辞めて転職活動をしていました。 非常に忙しい社会人生活だったので、今後のことも含めてゆっくりと考えようと失業保険をもらいながら職業訓練(日商簿記、エクセル、Wordの資格取得)に3か月通いました。前職で決算書を読む立場でありましたが、苦手な分野でした。それが自分にとってとても悔しい事だったので、日商簿記3級とパソコンスキルを学べる訓練を受けました。年齢のバラバラな仲間と毎日学ぶ生活はとても新鮮で楽しくもありました。今でもその時に知り合った方とは交流があります。
簿記の勉強は楽しかったです。苦手だと思っていたのですが、問題を解くプロセスとPL表が一致した時の快感!私には問題を解決していくことに達成感があると気づきました。

また、Word、Excelの学びも新しい操作や入力作業がとても楽しかったことを記憶しています。新しいことに挑戦する。新しいことを学ぶ。そんなことが好きだということを職業訓練校時代の経験で改めて気づきました。経験することで自己理解が進む感覚は今の自分につながっている気がします。
【知らない仕事には就けない】
前回はホランドのマッチング理論をご紹介しました。興味関心、特性と同じ環境をマッチングすると満足度、充実度、貢献度が高まるという理論でしたね。 では、興味はどのように湧くのでしょうか?キャリアカウンセリング理論家のジョン・D・クルンボルツは下記のように述べています。「興味も学習の結果である。人は限られた経験の中から、特定のことに対して興味を持つ。 したがって経験をしたことがないものに対して興味を持つことができない」と。
『知らない仕事には就けない!』この理論に出会ったときは、「キャリアカウンセラー」という仕事を知った時の私の事だと衝撃を受けました。
【まずは行動しましょう!】
そして、あの時あの訓練校であの先生にお会いしなければチャンスはなかったと。そして、興味を持って行動したからこそ、キャリアコンサルタントとしてのキャリアがスタートできたとつながった瞬間でした。また、クルンボルツは「偶然の出会いや出来事が、その後の人生に大きな影響を及ぼし、偶然の出来事を避けるのではなく、むしろ起きたことを最大限に生かし、自ら偶然の出来事を作り出すこと」と言っています。
さらに、5つのスキル「好奇心、持続性、柔軟性、楽観性、リスクテーキング」を身につけ、行動することで自分の好ましいキャリアを形成できるとも述べています。
コロナ禍、こんなはずじゃなかったという計画通りにいかない世の中だからこそ、様々な経験をし、興味を広げるチャンスではないでしょうか。また、その経験から何を学び、自分にとってどんな意味があるのか考えてみませんか。色々なことに好奇心を持ち、失敗してもあきらめず、柔軟な姿勢で、チャンスは必ずやってくると信じて、まずは行動しましょう!

著者紹介
山内雅惠(やまうち・まさえ)
モアユアセルフ代表/(株)日本マンパワーキャリアコンサルタント養成講座インストラクター
大学卒業後、出版社勤務、教育関連会社勤務を経て、2004年に人材開発会社に入社。キャリアカウンセラー(16年4月より国家資格キャリアコンサルタント)・研修講師として個人や企業の支援に従事。11年、「モアユアセルフmore yourself」名で独立。(株)日本マンパワーのキャリアコンサルタント養成講座のインストラクターとして、後進の育成にも携わっている。