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セカンドキャリアの実現はいつから?30代・40代・50代の始め方とポイントを紹介

「このままでいいのだろうか」「もっと自分らしく働ける場所があるはず」。キャリアを重ねる中で、ふとこんな思いがよぎることはありませんか。人生100年時代と言われる現代において、一つの企業でキャリアを全うする時代から、自分の意思で選択しながらキャリアを築く時代へと移りつつあります。 そこで注目されているのが「セカンドキャリア」です。この記事では、セカンドキャリアとは何か、そして年代ごとの目的やステップを具体的に解説します。あなたの未来を豊かにするための、次の一歩を考えるきっかけにしてください。

セカンドキャリアとは?今こそ考えるべき理由

近年、多くのビジネスパーソンがセカンドキャリアに関心を寄せています。セカンドキャリアは単なる転職とは異なり、これまでの人生とキャリアを改めて見つめ直し、新たなステージへと踏み出すための大切な転機です。まずは、セカンドキャリアの基本的な意味と、なぜ今多くの人にとって考えるべきテーマとなっているのかを解説します。

「第二の職業人生」としてのセカンドキャリア

セカンドキャリアとは、文字通り「第二の職業人生」を意味します。かつては定年退職後や、プロスポーツ選手の引退後のキャリアを指す言葉として使われることがほとんどでした。 しかし現在では、日本型経営を象徴していた終身雇用制度の維持が難しい状況になっています。その一方で、副業やテレワーク、フリーランスといった働き方の多様化が進み、年齢に関わらず、人生の節目で新たなキャリアを築くこと全般を指す言葉として広く使われています。 これまでの経験を活かしつつも、新しい業界や職種に挑戦したり、独立・起業したり、あるいは働き方そのものを変えるなど、その形は多岐にわたります。

なぜ今セカンドキャリアが注目されるのか

セカンドキャリアが注目される背景には、いくつかの社会的要因があります。最も大きな要因は「人生100年時代」の到来と、それに伴うキャリアの長期化です。政府も「高年齢者雇用安定法」の改正などを通じて70歳までの就業機会確保を企業の努力義務とするなど、長く働き続けるという方向にシフトしています。 こうした環境の変化などにより、キャリアを見直す必要性が高まっています。 また、働き方に対するの価値観も多様化し、収入だけでなく「やりがい」や「社会貢献」を重視する人が増えたことも、セカンドキャリアへの関心を高める一因となっています。

【年代別】セカンドキャリアの目的と成功事例

セカンドキャリアを考える目的や課題は、年代によって大きく異なります。自身のライフステージやキャリアの成熟度に合わせて、具体的な目標を設定することが成功への第一歩です。ここでは、30代、40代、50代の年代別に、セカンドキャリアの目的と具体的な事例を紹介します。

30代:キャリアの方向性を再定義する

30代は、社会人として一定の経験を積み、自分の得意なことや苦手なことが見えてくる時期です。 ファーストキャリアで培ったスキルを土台に、この先のキャリアをどう伸ばしていくかを考える重要な転換期と言えます。


この年代は、未経験の分野へ挑戦するポテンシャルも高く、キャリアチェンジの選択肢が最も広い年代でもあります。


例えば、営業職として実績を積んだ人が、マーケティングの知識を学び、事業企画部門へ異動するケースや、プログラミングスキルを習得してIT業界へ転職する事例なども珍しくありません。

40代:経験を活かしてキャリアを飛躍させる

40代は、専門性に加えて管理職を任されるなどマネジメントを経験する方も多い時期です。これまでに培った豊富な知識と経験、人脈をどう活用するかが、次のキャリアを左右します。


具体的には、製造業で培った生産管理のノウハウを活かして経営コンサルタントとして独立したり、人事部長としての経験をもとに、企業の組織開発を支援する専門家として活躍する事例があります。


また、MBAや、その他資格の取得などで、専門性をさらに深めたり、独立、起業を選択するケースもあります。

50代:定年後を見据えた新たな働き方を築く

50代は、定年後の人生を具体的に見据え、経済的な安定だけでなく「生きがい」や「社会とのつながり」を重視した働き方を模索する時期です。 役職定年などを機に、会社に頼らないキャリア形成を考え始める方が増えます。 長年の趣味であったガーデニングの知識を活かしてオンラインストアを開設する、経理の専門性を活かしてNPO法人の会計を支援するなど、これまでの経験と個人の興味関心を結びつけた働き方が増えてきます。早期退職制度などを活用し、地方に移住して地域貢献活動を始める方もいます。

年代 主な目的 具体的なアクションの例
30代 スキルの転換とキャリアの再定義 異業種・異職種への転職、専門スキルの習得
40代 経験を活かしたキャリアの飛躍 独立・起業、コンサルタントへの転身、MBA取得
50代 定年後を見据えた生きがいの追求 趣味の事業化、NPO・地域貢献活動、再就職

セカンドキャリアを成功させるための5つのステップ

セカンドキャリアを成功させるためには、思いつきで行動するのではなく、計画的に準備を進めることが不可欠です。ここでは、後悔しない選択をするための具体的な5つのステップを紹介します。

自己分析で価値観と強みを明確にする

最初のステップは、自分自身を深く知ることです。 「どんな時にやりがいを感じるのか」「仕事を通じて何を達成したいのか」といった価値観を明確にしましょう。


同時に、自分の強みを客観的に把握することが重要です。あわせて「こんなことに自分の関心がある」という興味の側面も整理すると、自己理解がより深まります。 このような自己分析は、キャリアの軸を定める羅針盤となり、今後の進路や働き方を考える際の指針になります。

ステップ2:キャリアの棚卸しで経験を言語化する

次に行うのが、これまでのキャリアで培ってきた経験やスキルの棚卸しです。 担当した業務、実績、役割などを具体的に書き出します。重要なのは、単なる業務内容の羅列で終わらせず、「その経験を通じて何を学び、どんなスキルが身についたのか」を自分の言葉で説明できるように言語化することです。これにより、自分では当たり前だと思っていた経験が、市場価値の高いスキルであることに気づく場合があります。

ステップ3:情報収集で選択肢を広げる

自己分析やキャリアの棚卸しで自分の軸が見えてきたら、次はその軸に合ったキャリアの選択肢を探すために幅広く情報を収集しましょう。 興味のある業界の動向を調べたり、転職サイトに登録してどのような求人があるか確認するのものも良いでしょう。また、さまざまな分野で活躍する人の話を聞き、人脈を広げることで、視野を広げることもできます。

ステップ4:必要なスキルや資格を習得する

目指すキャリアが明確になったら、現在の自分に不足しているスキルや知識を補うための学習を開始しましょう。 オンライン学習サービスを活用したり、専門学校に通ったりと、学び方はさまざまです。キャリアチェンジに有利な資格(例:中小企業診断士、社会保険労務士、ファイナンシャルプランナー、キャリアコンサルタントなど)の取得も、目標達成への具体的な道筋となります。


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ステップ5:専門家や支援サービスに相談する

一人でキャリアプランを考えることに行き詰まったら、専門家の力を借りることも検討しましょう。例えばキャリアコンサルタントへの相談は、客観的な視点から自分の強みや新たな可能性を発見する手助けとなります。 また、ハローワークやシルバー人材センター、独立行政法人高齢・障がい・求職者支援機構など、国や自治体が提供する支援サービスを活用することも有効な手段です。

セカンドキャリアで求められること

企業や社会がセカンドキャリア人材に何を期待しているのかを理解することは、自身の強みを効果的にアピールするために重要です。

高い専門性とこれまでの経験

セカンドキャリア人材に最も期待されるのは、長年の実務を通じて培われた高い専門性と、豊富な経験です。 特定の分野における深い知識や、プロジェクトを成功に導いた実績、部下を育成したマネジメント経験などは、即戦力として高く評価されます。ファーストキャリアで得た知識や経験を、新しい環境でどのように活かせるのかを具体的に示すことが求められます。

変化に対応する柔軟性と適応力

これまでの成功体験に固執せず、新しい環境のやり方や文化を素直に受け入れ、自分自身を変化させていく柔軟性と適応力が重要です。 年下の同僚や上司と円滑にコミュニケーションを取り、協力して業務を進める姿勢が求められます。謙虚に学ぶ姿勢を持つことが、新しい組織で信頼を得るための鍵となります。

自律的に学び続ける姿勢

ビジネス環境が目まぐるしく変化する現代において、一度身につけた知識やスキルが永遠に通用するわけではありません。常に新しい情報をキャッチアップし、自律的に学び続ける姿勢は、年代を問わず不可欠な要素です。 新しいツールの使い方を積極的に覚えたり、業界の最新トレンドを学んだりするなど、自身の知識やスキルをアップデートし続ける意欲が、長期的な活躍につながります。

セカンドキャリア採用を考える企業の視点

働く個人だけでなく、企業側にとってもセカンドキャリア人材の活用は重要な経営課題です。ここでは、企業がセカンドキャリア人材を受け入れるメリットと、その際に求められる環境整備について解説します。

企業がセカンドキャリア人材を採用するメリット

企業が経験豊富な人材を採用する最大のメリットは、熟練したスキルや専門知識を即座に組織に取り込める点です。 若手社員の育成には時間がかかりますが、セカンドキャリア人材は即戦力として事業に貢献することが期待できます。また、多様なバックグラウンドを持つ人材が加わることで、組織内に新しい視点や発想がもたらされ、イノベーションの創出や組織の活性化につながることも大きなメリットです。

企業が受け入れ時に整備すべき環境

一方で、セカンドキャリア人材がその能力を最大限に発揮するためには、企業側の受け入れ体制の整備が不可欠です。年齢や過去の役職に関わらず、実績や貢献度を正当に評価する人事制度の見直しが求められます。 また、多様な働き方のニーズに応えるため、リモートワークやフレックスタイム制度といった柔軟な労働環境を整えることも重要です。継続的な学びを支援する研修プログラムの提供も、社員のエンゲージメントを高め、長期的な活躍を後押しします。

まとめ

セカンドキャリアは、これまでの経験をリセットするのではなく、積み重ねてきた資産を土台に、新たな可能性に挑戦する機会です。人生をより豊かに、そして自分らしく輝かせるための選択肢と言えるでしょう。本記事で紹介した年代別の目的や成功へのステップを参考に、自分らしいキャリアプランをじっくり考え、未来への一歩を踏み出しましょう

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