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フリーランスとしての生き方・働き方~キャリアコンサルタントの経験はこう活かす!~

 多様な働き方が広がる中、会社員からフリーランスに転身する人が増えている。そこで今回、フリーランサーとして活躍する3人のキャリアコンサルタントの方々にご登場いただき座談会を開催した。

 なぜフリーランスを選んだのか?キャリアコンサルタントの学びや資格はどのように役立っているのか? フリーランサーという働き方の魅力や収入、仕事の獲得方法などについてお話をうかがった。(取材・構成:石澤寧)

登壇者プロフィール

福井 敏雄さん

メガバンクで支店長などを経験後、スポーツ施設経営会社で人事・総務の仕事に携わる。2016年にキャリアコンサルタント資格を取得。人材紹介会社等での勤務を経て、2022年よりフリーランスに。産業カウンセラー、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、ITパスポートなどの資格も活かし、大学や企業でのキャリア形成支援をはじめ、個人や企業に対する幅広い支援業務を行なっている。

西川 明宏さん

新卒で入社した医療機器メーカーで開発職を経て人事の仕事に携わる。定年退職が近づき、これまでの経験を活かして世の中の役に立ちたいという思いから、2015年にCDA資格を取得。同年に定年退職後は、契約社員として大学生や社会人の就労支援を担当し、2016年にフリーランスに。長年培った人事の経験と、キャリアコンサルティングの経験を活かした支援を行なっている。

南 有美さん

大手運送会社のIT関連企業でシステム・エンジニアとして働きながら、2019年にキャリアコンサルタント資格を取得。社内の若手社員との1on1などで面談の経験を積み、2020年にフリーランスとなる。ハローワークでの就業支援や、人材サービス会社に登録しているフリーランスのキャリア支援、稼働後のフォローや顧客開拓などで幅広く活躍している。

キャリコン資格を糧に新しい一歩を踏み出す

 今回登場してくれた3人の方々は、いずれもキャリアコンサルタントの資格を取得したことが転機になったという。

福井敏雄さんは、「書店で偶然に参考書を目にしたのがきっかけでした」と語る。 「そのとき初めてこの資格について知り、当時担当していた総務や人事の仕事にも、また定年後の仕事にも活かせると考えて取得を決意しました。ただ、フリーランスを目指すというよりは、自分のキャリアを活かす目的が強かったです」。

同じく「セカンドキャリアを考えて資格を取得しました」と話すのは西川明宏さん。 「私も長年人事に携わっており、特に新卒採用の経験を活かしたいと考えていたところ、当時民間資格だったこの資格を知りました。2015年に合格し、2016年の国家資格化に伴い、申請により国家資格を取得した形です」。

もう一人の参加者、南有美さんは、人事ではなく、IT関連会社でプロジェクトマネージャーを務めた経験を持つ。 「メンバーから相談を受ける機会が多かったのですが、アドバイスをしてもうまくいかないことがあり、相手に対する関わり方を見直したいと思っていました。そこで『人の相談に乗る際に役立つ資格』と検索したところ、見つけたのがこの資格だったんです」。

実は南さんは以前、日本マンパワーの中小企業診断士資格の講座を受けたことがあったそう。 「資格は取得に至っていないのですが、講座の内容やサポートには好印象を持っていました。そのマンパワーさんの講座なら安心だと思い、キャリアコンサルタントの養成講座受講することにしたんです」。

 その後養成講座を経て、見事に試験に合格し、キャリアコンサルタントとなった3人。しかし、フリーランスという働き方を選んだのはなぜなのか。西川さんは、「当初はフリーランスになる気はあまりなかった」と振り返る。 「定年後は、まず人材系の会社で契約社員として働きました。関わるプロジェクトの内容は良かったのですが、契約社員の立場では自由にできることは限られます。やはり、やりたい仕事を自由にやりたいと、改めてフリーランスという選択肢を考えるようになり、2016年に独立した形です」。

 一方、福井さんは、キャリコン資格の取得後に、定年を待たずに退職を決めたそう。 「キャリアチェンジを目指しての選択でした。その後5年間、前半は以前の経験を活かして企業の求人支援を担当し、後半は人材会社などで求人と求職者への支援にも携わりました。求職者支援は未経験で苦労もあったのですが、その分野でも経験を積むことができたのは、キャリコン仲間の助けのおかげです。その後、2022年にフリーランスになりました」。

そして南さんは、「もともと40歳になったら独立したい、と思っていた」と話す。
「キャリコン資格を取った直後に部署異動があり、若手社員約120人の1on1を担当することになりました。なかなか大変でしたが、面談経験を積むのにいい機会になりましたね。この経験と、入社以来20年近く積んできたITの経験を外で活かそうと、フリーランスになることを決めました。ただ、その直後にコロナ禍になり、仕事の予定が全部白紙になってしまい……。幸い、ハローワークで大学生や氷河期世代の方々のキャリア面談の仕事を担当することができ、それがいま携わっているフリーランスの方々へのキャリア支援の仕事にもつながっています」。

 当然といえば当然だが、キャリアコンサルタントの資格を取ってもそれだけで独立できるわけではない。この3人は皆、それぞれ新しい挑戦をして、次のステップへと進んでいる。そうして新しい経験を重ねていく過程で、フリーランスという働き方が現実的な選択肢として見えてくる。
キャリアコンサルタントの資格は、その新しい挑戦をするための大きなベースになっていると言えそうだ。
 

スキルだけではない強いつながりも魅力

 3人は、キャリアコンサルタントの学びや資格をどのように活かしているのだろうか。

南さんは、資格取得後に当時の上司から、「面談のやり方が変わったね」と言われたそう。 「アドバイス中心から、問いかけをして相手が自分で考えるのを手助けする面談に変わったからだと思います。フリーランスになった現在も、その学びが活きています」。

福井さんもキャリアコンサルタントとしての面談スキルが仕事に直接活きていると話す。 「大学生の就活支援をやっているのですが、年齢の離れた若い方でも、傾聴によって思いを語ってもらうことで、その人らしい就職活動への支援ができます」とのこと。FPの仕事でも、依頼主との打ち合わせなどにキャリコンの面談スキルが役立っているという。

また、プライベートでもキャリコンの学びは活かせると感じているそうだ。 「家族や友人と意見が異なる場合でも、冷静に違いを受け止めて話が聞けるようになりました。フリーランスの仕事では、各関係者で立場と意見が異なる場合も多いので、柔軟な対応で仕事を円滑に進める際にも、キャリコンの学びと経験が役立っていると感じます」。(福井さん)。

 そして、面談のスキルに加えて、キャリアコンサルタント同士のつながりが仕事に活きていると語るのは西川さんだ。 「ある大学でキャリア相談を担当していたのですが、その仕事で知り合ったキャリコンの方から、別の仕事を紹介してもらうこともありました。そういうケースは他にもありますね」。

福井さんも未経験の仕事をする際にキャリコン仲間に助けられたと話してくれたが、南さんも養成講座で一緒に学んだ仲間とのつながりは大きいと話す。 「現在もLINEグループでつながって、定期的に会合を開いています。そうして気兼ねなく情報交換や交流ができる仲間の存在も、キャリコンを続ける拠り所の一つになっています」と南さんは話す。

 仕事のスキルや知識はもちろん、一緒に学んで成長し合える仲間に出会える点も、キャリアコンサルタント資格の大きな魅力となっているようだ。
 

キャリアの自己決定権こそフリーランスの魅力

 フリーランスは、自分で仕事が選べる半面、必ず仕事があるという保証もない。3人の場合はどのようにして仕事を得ているのだろうか? 福井さんの場合は全体の7割ぐらいがキャリコン仲間からの紹介だという。

「日本マンパワーさんの資格講座を修了してキャリコン資格を取得すると、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)資格の認定も受けることができます。CDA会員になると、たくさんのキャリコンの人たちとつながりができますから、そこで知り合った仲間とチームで仕事を獲得しています。メンバーがそれぞれの強みを活かして、様々なジャンルの仕事に関わることができています」と福井さん。
西川さんも紹介の割合が大きいそう。

「先ほどお話しした大学でのキャリア相談の仕事も、元々は契約社員として勤めていた人材会社の方からの紹介でした。また、仕事の紹介を事業にしている方から、高校や専門学校のキャリア講義や、大学生のエントリーシートの添削との仕事を紹介してもらう場合もあります」(西川さん)。南さんも同様に「紹介でいただくお仕事が大半です」と話す。

「フリーランスの方へのキャリア支援の仕事も、お付き合いのあった人材紹介サービス会社からの依頼ですし、ハローワークのお仕事もCDAでのつながりからのご紹介でした。週末に個人でやっているキャリア相談の仕事では、ハローワークで相談を担当した方々が、自分の知り合いを紹介して下さることもあります」。
養成講座の仲間やキャリアコンサルタントとしてできたつながりが、仕事を得るという点でも大きな役割を果たしているようだ。

 その一方で、3人は自ら仕事を作りだす取り組みも行なっている。福井さんの場合は「自ら手を挙げる仕事」がおよそ3割を占めるそう。
「私自身がぜひやってみたい、という仕事に直接応募して獲得する形です。そうして新しい仕事に挑戦することで、仕事の幅を広げることを意識しています」(福井さん)。

 西川さんと南さんは、オンラインのスキルマーケットでクライアントを直接獲得する活動にも取り組んでいる。
「『ココナラ』に登録して、就職相談や転職相談など様々な方のキャリアの相談に乗っています。依頼は頻繁ではありませんが、いまの私にはちょうどいいペースですね」(西川さん)。
「私は、『ビザスク』という、コンサルタントが登録するサイトを利用して、企業の担当者などにキャリア支援についての個別相談を行なっています。やはり自分でも仕事の場を広げる活動も必要だと思います」(南さん)。

 そして、フリーランスという働き方で気になるのは、やはり収入面だ。会社員時代と比べて年収はどうなったのか、差し支えない範囲で聞いてみた。
西川さんの場合は、「定年前に比べれば、収入は半分以下」とのこと。「年金も出ているので、それを補填する程度の金額ですね。定年後の再雇用や契約社員のほうが収入は安定しますが、好きなことができているぶん、いまの働き方のほうが、自分には合っていると思っています」。そう答える西川さんの顔は満足そうだ。

「会社員時代と比べて7割ぐらいだと思います」と言うのは福井さん。
「私も年金が出ている年齢ですが、以前に比べて収入が減った半面、大きな支出もなくなりました。年金と合わせてこれならやっていけそうという目途が立ったので独立を決めました」と、フリーランスになる前のシミュレーションの大切さを教えてくれた。

そして南さんの場合は、なんと、「会社員時代の3倍程度に増えた」そう。
「1年目は貯金を崩しながらの生活でしたが、その後はがむしゃらに予定を入れたこともあり、収入面では結構増えたと思います」とのこと。働いた分がストレートに収入に反映されるのは、やはりフリーランスの大きな魅力だ。

 ただその一方で、会社員の利点を改めて感じることもあるそう。「会社員時代には当然と思っていた社会保険や福利厚生などのサポートはフリーランスにはないわけで、この点は会社員のメリットがあると感じますね」(南さん)。

南さんが言うように、フリーランスになった後に会社員のメリットを改めて感じる人もきっと少なくないのだろう。
だが、フリーランサーは自分が望む収入やライフスタイルに合わせて、自分の働き方を自分で選ぶことができる。いわばキャリアについての決定権を自分が握っているということこそが、フリーランスの大きな利点と言えるだろう。
 

“ありたい姿”を叶える資格とそれを活かす働き方

 最後に、3人の方々に.キャリアコンサルタントやフリーランスに関心がある人に向けたメッセージをいただいた。

「キャリアコンサルタントは、人の役に立ちたいという思いをかなえる資格です。そして、それを、自分が好きな形で実現できるのがフリーランスという働き方だと思います。私は会社員時代には、感謝されたり褒められたりすることはあまり多くはありませんでしたが、いまは日々、相談者の方からそうした声を頂くことができます。それが私にとって大変な喜びと生きがいになっています。ぜひみなさんにもそれを体感していただきたいです」(西川さん)。

「キャリアコンサルタントが活躍できる場面はどんどん広がっていますから、資格を取ってフリーランスとして活躍する人もさらに増えてくると思います。会社員の場合でも、1on1などでは傾聴がとても重要なので、キャリコンの学びと資格が活きるはずです。ぜひこの資格に挑戦してもらい、合格後には何かご一緒できる機会があればとても嬉しいです」(南さん)。

「自分の思いを形にして、満足度の高い仕事ができるのがフリーランスの魅力です。また年齢に関わらず働けるのもとても良い点だと思います。そして私がこの働き方を選べたのは、キャリコン養成講座で自分の価値観やありたい姿を見つめ直したからです。もしこの資格と出合わなければ自分はどうなっていたか、想像もつきません。そして、一生付き合える仲間と出会うこともできました。みなさんも、この養成講座に集まった方々と学び、交流することで、ご自身のキャリアを考える機会にしていただけたらと思います」(福井さん)。

日本マンパワーのキャリアコンサルタント養成講座とは

キャリアコンサルタントは、政府のリスキリング、学び直し、人的資本経営等施策の後押しにより、いま注目をされている国家資格です。日本マンパワーのキャリアコンサルタント養成講座は、1999年に株式会社として日本で初めて開講し、4万人以上の受講実績があります。

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