転勤族の夫とともに全国を転々と移動する中で、新環境への適応が何度も必要でした。また、3人の子どもの出産育児も重なり、自分自身のキャリアが中断するような気持ちに幾度もなりながら、自分の価値観、ありたい姿を問い続け、模索する日々でした。
社会から取り残されたような思いを味わいながらも、育児に心身ともに全力で関わりたい自分も感じ、焦るような気持ちになっていました。

好きな仕事を見つけ、子育てとのバランスもとれ、周囲とも良い関係が築けてきたころに、不意に訪れる夫の転勤。引っ越しが決まるたびに「ここまで築けたのに…」「また0からのスタートか」という思いがありました。一方で、夫を支える良い妻でいなければならない、子育てにも全身全霊で携わりたいという強い思いや、手をかけた分だけ愛情は伝わるといった考えがあり、家族というチームの一員として、新環境に適応しようと一生懸命努力していました。
そのような中、どんなふうに社会と交わっていくべきなのか悩み、このままでは、社会人として何もできないまま年を重ねてしまう、という焦りがぬぐえませんでした。

転職を考えた際に、自分に自信がなく、何もできないような気がして思い悩んでいた時にキャリアコンサルタント（受講当時はCDA）の学びに出会いました。養成講座の時間を通して、様々なお仕事に携わる方々と出会い、見える世界が広がりました。多様な人々とロールプレイングの練習や共に学ぶ時間は、今も、私にとって欠かすことができない、成長につながる貴重な場でもあります。共に学び、支え合える人とつながれていることが、私の人生にとっての安全基地でもあると思います。
また人との関わりにおいて、養成講座を通して学んだ人間観が自分のありたい姿と重なり、この道で生きていきたいと切に思いました。
さらに、自分を知ること、整理すること、そして受け止めていくことが知識やスキルとして身についたことで、様々な転機にも対応できるようになり、軽やかに自分らしく生きることにつながっていると感じています。
これから先も起こりうる環境変化に対しても、前向きにとらえ、楽しめるような自分を感じてもいます。

生きていく中で、思い悩んだり、モヤモヤとするようなことは、少なからず誰にでもあるのだと思います。一人で悶々と悩み、周りを見て焦ったり、さらに落ち込んだりと、負のループに陥っている人にそっと寄り添い、共に光を見つけていけるような、そんな貴重な時間を共にしていきます。キャリアコンサルタントの仕事は、非常に奥が深く、自他ともに成長し続けられるものだと感じています。全ての人が尊重され、お互いを大切に考え、成長しあえる、そんな世の中を作り出していくことができると信じています。養成講座での学びをきっかけに、自分の人生も変わったと実感しています。ぜひ、多くの方にこの世界を一緒に味わい、共に学び合える仲間として関わっていただきたいです。