活躍事例として、キャリアコンサルタント・CDAへインタビューした内容をご覧いただけます。
過去を精算し、未来のキャリアの礎を築こう
業務活用
- 大倉 忠人 氏
- キャリアコンサルタント・ＣＤＡ [東京都]
学生時代はKDDI株式会社にて国際電話の交換業務に従事。新卒でキヤノン株式会社に入社し、国内外での営業、商品企画や製販調整などのマーケティング、事業本部内の労務管理を経験後、ボランティア休暇を利用して青年海外協力隊員としてキルギス共和国へ赴任。
帰任後は人事本部において、キヤノングループ全体の人材育成・組織開発業務に従事。
キヤノンを退職後、国家資格キャリアコンサルタントを取得し、現在は団体(NPO)職員として働いています。
１．キャリアコンサルタント資格に興味を持ったきっかけを教えてください
キヤノン株式会社を退職し転職活動をしているなかで、大阪府立中之島図書館でキャリアコンサルタント資格についての説明会があり、参加したことがきっかけです。
それまで資格といっても自動車や船舶、美術検定やダイビングなどの趣味の資格しか所有しておらず、ビジネス系の資格取得は皆無でした。そこで、前職で得た人材育成や組織開発などの知見やスキルを自分のキャリアの強みとして将来活かしたいと考え、親和性のある当資格の取得を決意しました。
実際は、難航する転職活動を有利に進めることができるかもしれないという下心もありました。
２．キャリアコンサルタント資格をどのように活かしていますか
まずは、自らの転職活動において活かすことができました。転職活動における面接では、これまでは訊かれたことにただ応えるだけでした。しかし、資格取得を通じて得たカウンセリングのトレーニングを経て、質問者からの問いの背景にある意図についても思いを巡らせる余裕が生まれてきました。その結果、質問者が望む回答に近づけられるようになったと思います。
現在はコンサルティング活動はしていませんが、知人友人はもちろんこと、転職活動やセミナー、ワークショップなどで知り合った方々とお話しする上で、その時々の職務や職位だけでなく、一人ひとりの背景にあるキャリアについて思いを巡らせながら、これまで以上に幅広くより深く相手のことをプロファイリングできるようになったと感じています。
３．ご自身にとってキャリアコンサルタント養成講座の受講や、資格取得はどのようなものですか
キャリアコンサルタント養成講座の受講や、資格取得には三つの意味があったと考えています。
まず、これまでの自分のキャリアにどのような意味や価値があったのか振り返ることができたことです。プロフィールに書いたように様々な業務を経験してきましたが、スクーリングでの講義や受講生との対話を通して、それらの経験が現在の自分を形作っており、その一つ一つに意味があり、価値があることを認識することができました。また、自分のキャリアを清算したことで、自分のキャリアを強みに変えることできたと思います。
次に、将来自分のありたいキャリア像を思い描くことができたことです。受講生である仲間との対話や講師からのアドバイスを得ながら、これまでのキャリアを活かし、どのように社会に貢献し、生きていくべきなのかを思い描くことができました。
最後は、キャリアに関するプロであり人生の先輩でもある講師、様々な業界で働く多くの受講生と出会えたことです。とくに、自らのキャリアに真正面から向き合い、キャリアに関する悩みや希望を本音で語り合える仲間に出会えたことは自分の度量をより広く深いものに変えてくれたように思います。
４．最後に、受講検討中の皆さまへメッセージをお願いします
コロナ禍による外部環境の変化により、自分自身のキャリアのあり方を再考する機会が増えたのではないかと思います。そこには将来に対する不安や希望が入り混じっていることでしょう。
この資格取得に向けて一歩を踏み出すことは、人間一人ひとりがもつキャリアという人生の軸に対して真正面から向き合うことを意味します。不都合な過去と向き合うことで不安は増長されることもあるでしょう。
ただ、講師や仲間とともに自らそこから意味を見出し、希望に変えていけるのがこの資格取得の醍醐味です。自分のこれまでの経験を自分なりに清算し、そこからキャリアとして意味を見出し、未来に向けて一歩を踏み出したい。そんな皆さんと将来お会いできることを楽しみにしています。