ちょっと一息

キャリアカウンセラーの資格活用 vol.38NEW

候補者にも企業にも「良かった」と思っていただくために

[2020/04/28]

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 関西の女子大を卒業し、大手酒類メーカーに就職した林佳代さん。結婚を機に退職してからは、夫の転勤に合わせて全国各地を転々としてきました。大阪から香川、東京を経て再び香川、そして広島、大阪、東京。そうした状況でも「外の世界に出ていたい」などの理由で、さまざまな業種、さまざまな雇用形態で働いてきました。
 そんな林さんが、日本マンパワーの「キャリアカウンセラー養成講座」(現在の「キャリアコンサルタント養成講座」の前身)を受講したのは、人材サービス会社の法務関連人材紹介部門で働いている時です。「候補者の方にも転職先企業に方も喜んでもらうため、何か役立つ学びはないだろうか?」との想いから、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)の資格を見つけたそうです。

 本記事は、林さんのキャリアストーリー後編です。「キャリアカウンセラー養成講座」を受講して、林さんはどのように変わっていくのでしょうか。ぜひご一読ください。


●今回お話を聞いたのは・・・
 人材サービス会社勤務
 CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
 国家資格キャリアコンサルタント
 米国CTI認定CPCC(Certified Professional Coactive Coaching)
 Points of You® 認定トレーナー
 ポジティブ心理学 ファシリテーター
 林 佳代 さん


学びによって面談のあり方が変わった

 「キャリアカウンセラー養成講座」は、単なる試験対策に留まらず、自分の考え方を広げ、深めてくれる内容でした。たとえば、予期せぬ出来事をキャリアの機会と捉える「ハップンスタンス・ラーニング・セオリー」や、人の認知がどのように意思決定やキャリア発達に影響を及ぼすかという「SCCTモデル」を知った時は、ある種の衝撃が走りました。
 CDAの学びを通じて、私の仕事のあり方も変わっていきました。特に、人材紹介に登録していただいている候補者の方との面談が大きく変わったと思います。
 たとえば、以前は年齢や経歴、資格、業界など表面的な外的キャリアと、候補者の方が希望する表面的な条件を、一問一答式でアンケートを取るように質問していました。でも、CDAの学びによって、大事なのはそこだけではないことがわかったのです。ですから、資格取得後は候補者の方の内面も大切にして、「なぜ転職したいのか」「転職によって何を実現したいのか」など、一人ひとりが大事にしていること価値観を聴くよう心掛けるようになりました。


CDAを活かした対応を喜んでもらえる

 なぜなら、候補者の方にとって転職は人生を左右する大きな決断だからです。たとえ表面的な条件が合っていても、転職後に長く活躍できなければ意味がありません。長く働くためには、ご本人が大事にしていることや価値観を掘り下げることが大切だと思っています。
 面談のあり方が変わったことで、候補者の方から「これほど自分の話を聴いてくれたエージェントは初めてです」「私のことをきちんと理解した上で、企業をご案内してくれるのですね」などと言っていただけるようになりました。時には、転職した方が企業担当者の立場になって人材紹介の依頼をしてくれたり、知人を紹介してくれたりするケースもあります。たとえ成約に至らない場合であっても、CDAの学びを活かした対応を喜んでくれる候補者の方が多いように思います。
 また、候補者の方には転職後もサポートさせていただいていますが、その際の個別面談は非常にキャリアコンサルティングに近いものになっていると思います。
 おかげさまで、私がコンサルティングを担当し成約した候補者の方は、転職後数か月以内に早期離職をする人がほとんどいませんでした。約8年間でわずか2人です。これもCDAの学びの産物だと思います。
 私のミッションは候補者の方にも企業様にも「良かった」と思っていただくことです。候補者の方にとっては、望ましいキャリアを築くことができ、「この会社に来て良かった」と思う状態。企業様にとっては、「いい人が来てくれて良かった」と思う状態。その両立のためにどうすればいいかの一つの回答を、CDAが示してくれたように思います。


キーワードは「そもそも」と「もったいない」

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 CDA取得後は、米国CTI認定のコーチング資格CPCCや、Points of You®認定トレーナー、ポジティブ心理学ファシリテーターなども取得しました。社内の若手向けミニセミナーや成約者向け入社後活躍セミナーの講師も依頼されるようになりました。今後はさらに自分の能力を高め、さまざまな形での対人支援に携われるようになれればと考えています。
 このように、私が人とのかかわりを大事にしたいベースには、2つのキーワードがあります。「そもそも」「もったいない」です。
 前者は、「そもそも、あなたはどうありたいのか」という意味です。候補者の方のお話をうかがっていると、「Doing:どうしたい」という事柄に関心が向きがちですが、「Being:どうありたい」という状態を意識することが大切だと思うのです。ですから、たとえば面談では、「5年後・10年後にどうありたいですか?」とうかがった上で、「その状態になっているためには、今どうすればいいと思いますか?」などとお話しします。それによって、ご自身が大事にしていることに沿ったキャリアを歩めると考えるからです。
 後者の「もったいない」という想いは、自分の長所を活かしきれていない人が多いように感じるからです。人生には、チャレンジしてみなければわからないことがたくさんあります。もし、チャレンジしてうまくいかなければ、次にどうするかを考えればいいのではないでしょうか。でも、多くの人がうまくいかないことを先回りして考え、チャレンジ自体を敬遠する傾向にあるように思います。それをもっとポジティブに考えられるよう、お手伝いできればと思っています。


コミュニケーション全般に必ず役立つ資格

 仕事面以外でCDAを取って良かったと思うのは、何よりも人とのつながりです。特に、実技試験対策の自主勉強会では多くの仲間ができました。社会人になってから、異業種で、利害関係がなく、大事にしたい部分に共通項がある仲間を得られるのは、CDAだからこそだと思います。しかも、SNSなどで少し弱音を吐くと、多くの皆さんが「大丈夫?」「話聞こうか?」などと声を掛けてくれ、私の気持ちを受け止めてくれます。本当にありがたい限りです。
 CDA/キャリアコンサルタントは、コミュニケーション全般に必ず役立つ資格です。それは、自主勉強会でのロールプレイング練習で、皆さんの聴き方が大きく変わっていったのを目の当たりにして、強く感じました。私も、以前よりは相手の話をじっくりと聴くことができるようになったと思います。それによって、仕事だけではなく、家族との仲もきっと良くなるはずです。

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