イベントレポート

トップアスリート研修体験会 〜逆境を乗り越える力と組織に貢献するプロとしてのあり方〜

株式会社日本マンパワーは、企業の抱える課題を一緒に考え、解決の糸口を探る場として毎年「HRフェス」を開催しています。2019年夏フェスのテーマの1つは「リーダーシップ」。ラグビーワールドカップ2015に向け、日本代表メンバーを結束させ、そのキャプテンシーを絶賛された廣瀬氏をゲストにお迎えし、イベントを実施しました。本レポートは、イベントのトークセッションのポイントをまとめたものです。

パネリスト・ファシリテーター

廣瀬 俊朗 氏
【ゲスト】 廣瀬 俊朗(ひろせ としあき) 氏
ラグビー日本代表 元キャプテン 2019ラグビーワールドカップ アンバサダー
2000年に北野高校卒業。慶應義塾大学に進学し、同大でラグビー部キャプテンをつとめる。同大卒業後、2004年〜2016年まで東芝ブレイブルーパスに在籍。2007〜2011年度にキャプテンをつとめ、08-09、09-10シーズンでトップリーグプレーオフ優勝を果たす。2007年、2012〜2015年まで、ラグビー日本代表メンバーとして活動。2012〜2013年にキャプテンをつとめ、テストマッチ等含め28試合に出場(通算キャップ28)。
現在は、ビジネス・ブレークスルー大学大学院で勉強する傍ら、テレビドラマ『ノーサイド・ゲーム』に出演する等、ラグビーを広めるために新しいチャレンジを続けている。
岡本 達也 氏
【ファシリテーター】 岡本 達也(おかもと たつや) 氏
元ジュビロ磐田 現株式会社クリアソン 人事コンサルタント
2005年、高校卒業後ジュビロ磐田に2年所属。その後、2007年に順天堂大学入学。大学卒業後はサッカーの世界に戻り、2011年からガイナーレ鳥取等に4年間在籍。2015年に現役選手引退。
スポーツやアスリートが持つ価値(強み)を色々な分野で広められればとの思いから株式会社クリアソンに入社。人材コンサル、研修講師、新規事業の立上げに携わっている。

イベントレポート 目次

いいチームとは何か
  1. 環境変化の激しい世界に生きる“アスリート”から学べること
  2. ラグビーワールドカップ2015で、日本が3勝をあげるまで
  3. 廣瀬氏×岡本氏 パネルトーク
  4. トップアスリート研修の特長・導入事例のご紹介

第1部

環境変化の激しい世界に生きる“アスリート”から学べること

いいチームとは何か

〜中略〜

岡本:今日ゲストにお迎えした廣瀬さんは、環境変化の激しいスポーツの世界で、13年間、現役のアスリートとして活躍を続けてこられた方です。トップリーグチームの東芝や、ワールドカップ日本代表でキャプテンをつとめるという華やかなご経歴の一方で、ワールドカップに向けた道半ばでキャプテンをおろされるという逆境も経験されています。
 環境変化の激しい中で、どう自分の市場価値を高め生き抜いていくか、廣瀬さんのお話の中に、皆様のご参考になる部分が必ずあるものと確信しています。

<イベントレポートの一部要約>

第2部

ラグビーワールドカップ2015で、日本が3勝をあげるまで

(2) チーム作り 〜多様なメンバーといい人間関係を築くための3つの実践〜

なぜ活躍し続けられるか?

〜中略〜

廣瀬:2012年、エディー・ジョーンズさんが日本代表の監督になり、自分がキャプテンに選ばれました。その時、素晴らしいチームに入ったという思いより、むしろ、これからどうチームを作っていったらいいんだろうという悩みの方が正直大きかったです。
 バックボーンの異なる海外出身、外国籍のメンバーが多いこと、また日本人選手の中にも、日本代表に選ばれたことより、所属するトップリーグチームの優勝により心が向いている選手が少なからずいたからです。
 悩みながらも、まずは日本代表のメンバーに、このチームを好きになってもらいたいと思いました。いい人間関係を作って、「よっしゃ、俺らで何かしたいな」って状況を作ってから、「こんなラグビーをしたい」「こんな世界作れたら素晴らしい」と話し合おうと決めました。そして、チーム内で良い人間関係を築くために、次の3つを実践しました。

  1. チームメンバーとニックネームで呼び合い、毎日声がけする 〜心理的安全性の構築〜
  2. チームビルディングの場を設ける 〜試合前夜のスパイク磨き、国家斉唱の練習等〜
  3. 権限委譲 〜みんながそれぞれ活躍できる役割や居場所作り〜

<イベントレポートの一部要約>

第3部

廣瀬氏×岡本氏 パネルトーク

(2) キャプテンをおろされるという“逆境”

キャプテンをおろされるという逆境

〜中略〜

岡本:さて、先ほどは新しいチームに入った時に、どこで勝つかというお話を伺ってきましたが、参加者の皆さまは、廣瀬さんがキャプテンをおろされた時、逆境をどう乗り越えてきたかというところも大変関心があると思います。
 廣瀬さんは、2012・2013年とキャプテンとして全力を尽くしてきたのに、エディー監督から「足が遅くて、スタメンに入れられないから」という理由で、キャプテンをおろされたと聞きました。
 キャプテンをおろされたこと、また、試合に出られない状況は、本当に苦しいものだったとお察しします。その時はどのような心境だったのでしょうか。

廣瀬:体調を崩してしまったくらい、非常にしんどい時期でした。

〜中略〜

 スポーツ心理学者の荒木香織さんと面談をした時、「もう日本代表を辞めていいのでは」と言われました。それまで自分の中に辞めるという選択肢がなかったので、その時「あ、おれはこのチームに残りたいんや。日本代表チームにいることを、自分で選んでんねんな」と気づきました。
 そうしたら、周りに対して「どうしてちゃんとしてくれないのか」「頑張ってくれないのか」という視点から、「自分で選んだんだから、自分で環境を良くしよう」という視点に変わりました。

岡本:会社の中で、中堅層になってから、希望していない異動や、それまでと異なる仕事につき不遇を経験することもあるかと思います。廣瀬さんの視点は、そういった仕事の転機の中にいるビジネスパーソンの方にも、参考になりそうですね。

廣瀬:そうですね。左遷などで本当に辛い思いをした人に「自分で選んで来たんでしょう、自分で環境を良くする責任もあるんちゃう」と言うのは、厳しすぎると思います。
 でも、「今後、自分の人生をどういうふうに生きていきたいですか」とか、「入社した時はどんな気持ちでしたか」「将来、自分の子どもに何を残したいですか」とは聞いてみたいですね。
 人生100年時代と言われ職業人である期間が長期化する中、40・50代で仕事について考え直す機会があるのは、ポジティブに考えれば、貴重な機会とも言えます。
 また、つらい時こそ、次の成長につながるチャンスでもあります。

〜中略〜

(3) 変化を受け止め、新しい役割を創り出す

岡本:廣瀬さんは、自分のスタンスが「自分で決めている」に変わってから、日本代表チームの中でどのようなことをされてきたんですか。

廣瀬:キャプテンのリーチ・マイケルを、裏方からサポートしていました。また、選手経験が長かったので、若い選手が面談する際は、同席してサポートしました。若手選手へのサポートは自分だけの役割だったので、やりがいを感じられました。

岡本:新しい役割を見つけられたんですね。

変化を受け止め、新しい役割を創り出す

廣瀬:はい、キャプテンの時は、試合という表舞台しか見えていませんでしたが、裏側で「こんな人たちが準備してるんや、この人たちのおかげで試合に出られてるんや」と改めて考えさせられ、自身の幅が広がりました。

岡本:廣瀬さんは、2015年のワールドカップで、残念ながら選手としての出場はなかったものの、裏方で、対戦相手のアタック分析などもされていたんですよね。
 また、トップリーグ関係者に働きかけ、日本代表へのエールVTRを制作、南アフリカ戦の前に控え室でサプライズ放映した話は、ラグビー界の伝説です。出場メンバーのモチベーションが最高に高まり、勝利の一因になったと伺っています。

 キャプテンをおろされるという逆境を乗り越え、日本代表のために何ができるかを考え、新しい役割を自ら創っていかれた廣瀬さんを心から尊敬します。

 変化の激しい昨今、組織においても、自分の置かれている立場が、急速に変化していくことがあると思います。簡単ではないと思いますが、廣瀬さんのように、変化を受け止め、自ら新しい役割を創り出せるようになりたいですね。

<イベントレポートの一部要約>

日本マンパワー 金子より

今日ご紹介した「トップアスリート研修」は、2018年6月より、クリアソン様と協力してご提供している新しいスタイルの研修です。当研修は、単なる講演と異なり、アスリート・ビジネス両方の経験をもとにトップアスリートの話をビジネスの話へ置き換えて解説するファシリテーター、アスリートの話を自分ごと化してもらうためのグループワーク等の仕掛けがあります。

今年、この研修プログラムを取り入れた「全社員公募型研修」に立ち会った際、受講者の皆様がトップアスリートのプロ意識に触れ、業種・職種の垣根を超えて、自分の仕事とも共通点があることを理解することで、自分ごとになっていく様子が印象的でした。また、受講者アンケートでは、「研修内容を、今後活用できますか?」との設問に、100%の方から「活用できる」と回答いただきました。

弊社では、企業様側の課題感やニーズに合わせ、トップアスリート研修・各種体感型研修をカスタマイズして全国でご提供しています。詳細は、営業担当までお気軽にお問い合わせください!

このページの先頭へ