『企業内キャリアカウンセリング白書2014』 発刊のご案内

『企業内キャリアカウンセリング白書2014』発刊のご案内/テーマ:キャリアカウンセリングの効果を「可視化」「検証」する

今回の『企業内キャリアカウンセリング白書2014』のテーマは、キャリア開発研修の効果です。近年、企業における人材育成施策として、キャリアカウンセリングもキャリア開発研修も、従業員のキャリア形成を支援する上では非常に重要なプログラムと位置づけられるようになりました。
弊社は1978年から「CDS」と題して、キャリア開発研修を多くの企業にご提供してまいりました。それらの企業の中には、従業員一人ひとりの成長や能力開発をねらいにキャリアカウンセリングとキャリア開発研修とを連動させているケースが多く、「キャリアカウンセリングの効果」を実証するためには、「キャリア開発研修の効果」を明らかにすることに大変重要な意味がある、と考えて今年の白書のテーマに至りました。

【表紙】企業内キャリアカウンセリング白書2014

従来、キャリア開発研修の効果は厳密に測定されてきませんでした。それは様々な困難な部分によるものであり、例えば、

  • (1)キャリア開発研修の「効果」をどう測定すればいいのか、その判断が難しいこと
  • (2)効果の多くは抽象的な心理や主観に関するもので数値化が難しいこと

というような問題が挙げられます。本白書では、これまで刊行してきた『企業内キャリアカウンセリング白書2012』や『同2013』における知見と、マッチングDD分析という労働経済学における先進的な手法を活用して、こうした課題を克服しようと試みました。単に研修の受講者の満足度や理解度を検証するのではなく、研修受講後、数ヶ月から1年程度のスパンを設けて、意識面、行動面、パフォーマンス面などの視点から研修受講者にどのような変化が起きているのかを明らかにすることを試み、その効果を明らかにしました。

キャリア開発研修について、その有効性を確認し、企業や従業員にとって多くの利益をもたらすものであることをお伝えできれば幸いです。

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調査研究の進め方

キャリア開発研修の受講者、非受講者を比較する

マッチングDD分析(統制変数を除いた本来の研修効果を計測)により分析する

今回の調査の基本設計

測定変数関係性の概念図

※ マッチングDD分析では、統計学を応用して、属性の近い「擬似他者」を作り出し比較を行いました。
今回の調査では、1人の受講者に対して、非受講者の中から属性の近い他者を複数選定しました(この場合の「属性」とは性別・年齢・勤続年数・学歴・職務・結婚の有無・子どもの有無・勤務形態・転職経験など。「近い」とは統計的な尺度を活用して測定)。そして、属性の近い他者を統計的に合成し、研修受講の有無のみが異なっている擬似他者を作り出しました。こうして、研修以外の多様な要因が同一である「擬似他者」と測定対象者を比較することで、様々な要因の影響を統制し、精密な研修効果の測定を可能としました。

調査結果の概要

本白書では、従来利用されてきた単純な前後比較、DD分析、マッチングDD分析という3種類の分析の結果をそれぞれ算出し、それらを比較することで、従来の研修効果測定手法の限界と、マッチングDD分析の有用性を実証的に示すことに成功しました。

今回のマッチングDD分析の結果から明らかになったキャリア開発研修の効果は、1.アイデンティティの形成、2.男女平等意識、3.他の職場への理解、4.職務改善の行動、5.他の職場との交流、の5項目であり、これは研修前後、数か月〜1年の期間で見た場合に現れる効果であるという結果となりました。

加えて、キャリアカウンセリングとの併用取り組む業務内容の明確さなどが、キャリア開発研修の効果を生じさせやすくしていることが明らかになりました。

研修効果指標と内容

【研究者のコメント(抜粋)】
今回、日本マンパワーが実施したキャリア開発研修の効果測定を労働経済学の最新の実証分析手法をもとに、客観的かつ厳密に実施した結果、従業員の意識・行動・パフォーマンスをプラス方向に変容させる効果が検出された。特に、キャリア開発研修によって社内定着率が高まる傾向が一部でみられることや、長期的なコミットメント関係の強い日本的な企業でより顕著な効果がみられることは、実務的にも学術的にも特筆に値する。(中略)今回の白書で見出されたキャリア開発研修のプラスの効果が多くの企業で認識され、さまざまな従業員がキャリア開発研修を受け、日本企業全体の生産性や競争力が向上していくことを期待したい。
(山本 勲氏 慶應義塾大学商学部教授・経済産業研究所ファカルティフェロー)

白書の目次と概要

【頁】企業内キャリアカウンセリング白書2014

企業内キャリアカウンセリング白書2014

  • はじめに
  • 第1章 本白書の背景と目的
    • 第1節 『白書2012』と『白書2013』
    • 第2節 キャリア開発研修普及の背景
    • 第3節 キャリア開発研修の内容
    • 第4節 キャリア開発研修の効果測定
    • 第5節 本白書の目的
  • 第2章 本白書における調査の対象と方法
    • 第1節 調査対象
    • 第2節 調査方法
  • 第3章 本白書における調査の結果
    • 第1節 単純平均でみる研修効果
    • 第2節 DD分析とマッチングDD分析
    • 第3節 全対象における研修効果が出やすい企業・職場特性
    • 第4節 30歳以上の層における研修効果が出やすい企業・職場特性
  • 第4章 結論・考察と提言
    • 第1節 結論・考察
    • 第2節 提言〜キャリア開発支援施策導入にあたって〜
  • おわりに
  • 付録1 調査概念の測定手法
  • 調査にご協力いただいた研究者のコメント
    • 慶應義塾大学商学部 山本勲
    • 東京大学大学院人文社会系研究科 正木郁太郎
    • 慶應義塾大学大学院商学研究科 野原快太
  • 調査結果に対する研究者のコメント
    • 西武文理大学サービス経営学部健康福祉マネジメント学科 安田節之
  • あとがき
    • 特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会理事長 立野了嗣

発行日:2015年1月23日
価  格:5,000円(税抜)
発行所:株式会社日本マンパワー
ISBN978-4-8220-0250-3

株式会社日本マンパワーは、本取り組みを継続して行って参ります。より効果の高いキャリア開発研修をともに明らかにしませんか?

調査にご協力いただける企業様は、弊社までご連絡いただけましたら幸いです。詳細は追ってご案内申し上げます。

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