CDA・キャリアコンサルタントにインタビュー

コラムVol.7『キャリアアンカー』

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コラムVol.7『キャリアアンカー』

Instructor's Column

知識スキル

山内 雅惠 氏

  • 山内 雅惠 氏
  • キャリアコンサルタント養成講座インストラクター [北海道]

大学卒業後、出版会社に就職し、営業、教務、人事教育、編集企画を担当。出産退職1年後、1990年教育関連会社に就職。14年間、カリキュラム開発及び指導。育児相談、研修講師、マネジメントの立場で人事教育、広報、企画を担当。2004年人材開発会社に入社。キャリアカウンセラー(2016年4月より国家資格キャリアコンサルタント)及び研修講師として従事。学生の進学、就職支援、社会人および民間企業のセミナー及びカウンセリングを実施。
キャリアコンサルタント養成講座を担当し、キャリアコンサルタントの育成に従事。2011年4月『モアユアセルフmore yourself』名で独立。引き続き上記業務を担当。また、東海大学札幌キャンパスにて非常勤講師としてキャリア科目を担当。

Instructor's Column とは

Instructor's Columnは、「キャリアってなんだろう」「養成講座でどんなことを学ぶんだろう」「でも、なんだか難しそう」といった方に、毎回あるテーマについて、キャリアコンサルタント養成講座の担当講師がわかりやすくご紹介するものです。

キーワードについて担当講師の経験を通して解説したり、キャリアに関する身近なテーマを理論を使って紹介したり、楽しんで読んでいただけるコラムです。

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【キャリアアンカー】

 キャリア心理学の理論家であるエドガー・H・シャインは、キャリアを捉えるときは「外的キャリア」と「内的キャリア」の2軸で考えると言っています。
 外的キャリアとは経歴、職務能力、職歴、スキル、知識など仕事の実績や内容を示します。一方内的キャリアは職業における自己概念、セルフイメージ(自分の得意でモチベーションが上がるもの、仕事をする上で大切にしている価値など)です。そして、内的キャリアを船が流されないようにつなぎ止め安定させるためにある錨に例えて「キャリアアンカー」と名付けました。今のところシャインはキャリアアンカーを下記の8つ挙げています。

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 自分自身のキャリア、職業上のセルフイメージがあれば、それが判断基準となり、錨と同じように波が来ても落ち着いてキャリアを構築して行けるのではないでしょうか。そして、職業人生を歩んでいる中で、何かしっくりしないことや出来事があると、その錨に引き戻され転職や自分のキャリアを考えるきっかけになるのではないでしょうか

【ネイリストAさんの事例】

 現在ネイリストとして働いているAさんは、前職は調理師でした。転職して5年ですが、お客様の評判も良く技術も高いこともあり店長としてお店を任されています。そして、何よりいつも笑顔で生き生きとお仕事をされています。Aさんがなぜ調理師からネイリストになったのかをお伺いいたしました。

 Aさんは小さなころから手先が器用でした。また、お母様のお手伝いでお料理を作ることも多く、さらにそれを家族が「美味しいね」と喜んで食べてくれている姿を見て調理師への興味が膨らみ、調理師学校に進み調理師として働き始めました。

 常にお客様に美味しいと思ってもらえる料理を提供したいとお仕事をされていたのですが、ずっと調理場にいて料理を作り続けていてもお客様の声が自分に届かないことに不満を感じるようになったのです。

 Aさん曰く「お客様に料理を作っているのは自分なのに、『ありがとう。美味しかったですよ』と声をかけられるのはホールスタッフだけで、私にはその声が届かないんです。スタッフが一人でも『Aさん、お客さんが美味しかったって喜んでいましたよ』と伝えてくれたら不満を感じることもなかったのですが、だれも伝えてくれない。だんだん、私は何のために仕事をしているのだろう、誰のためにお仕事をしているのだろう。とやる気がなくなりました。私は、お客様と近い距離でお仕事をしたい価値観があることに気づいたんです。それで思い切って辞めました。」とお話しくださいました。Aさんは料理を作る目的がお客様に喜んでもらうためという意義に気づいたのです。

 その後、失業保険をもらいながらハローワークで職業訓練を受けることを勧められ、様々な科目の中から「ネイリスト」を受講しました。もともと、自分でもネイルをしたりすることは好きだったのですが、調理師をしている限りできませんでした。また、小さなころから手先が器用ということもありこれだったらできるかもしれないと興味を持って訓練を受けました。学んでいるうちに「この仕事をしたい。このお仕事だったらお客様と直接やり取りができる」と資格を取得してネイリストとして再就職を果たしました。

 Aさんは「ネイリストの仕事は、お客様がお店にいらっしゃったときからお帰りになる時まで、私一人がその方に対応できるんです。お客様とお話しながら、お客様のニーズを聴き、それを形にしていきます。そして、お客様が気に入ってくれたらとっても嬉しそうに『ありがとう』と言ってくださるのです。自分が関わった仕事が直接お客様に役立っているという感覚が得られるこの仕事が大好きなんです」と満面の笑みでお話されました。

【自分は何に価値を置いて仕事をしているのか?】

 ご結婚されているAさんは「将来は子供が生まれてもできるように、自宅を改装し自分のお店を持ちたい。」とご自身のキャリアビジョンを語ってくださいました。仕事上の価値観、セルフイメージに気づいたAさんはこれからもネイリストの世界でご活躍されると思います。

 皆さんも仕事をする中で「こんなはずじゃなかった」と思うことも多々あると思います。ただ、不平不満を言うだけでなく、そんな時こそ「自分は何に価値を置いて仕事をしているのか?」ということを考えることも大切です。

 キャリアコンサルタントの役割は、そんな相談者に寄り添い「こんなはずじゃなかったというのは・・・」と相談者の「ありたい自分、セルフイメージ」を明確にしていくことも一つです。もちろん、転職ありきではなく現職でありたい自分を発揮するための方法をご支援することも大切です。

 皆さんは仕事をする上で大切にしたい価値観はなんでしょうか?
 一度考えてみてください。

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