ちょっと一息

CDAでつながるネットワーク vol.2NEW

支部・地区ごとの場で資格保有者の自己研鑽をお手伝い

[2019/08/02]

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 キャリアコンサルタント試験に合格し、日本キャリア開発協会(JCDA)に登録・入会してCDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)資格を取得すると、さまざまな活動に参加することが可能になります。そのひとつがJCDAの支部・地区の活動です。現在、約18000人のCDAが入会し、全国9支部・33地区で独自の取り組みが自主的に行われています。

 その取り組みとは、果たしてどのようなものでしょうか? また、資格保有者にとってどのようなメリットがあるのでしょうか?
 活動内容は支部・地区によって異なりますが、一例として、西関東支部西東京地区のケースをご紹介します。地区長である宇佐美優里さん、前地区長の渡邊葉一さんに、CDAとの出会いから、地区の幹事になった理由や思い、イベント企画・運営の裏側、現在の活動内容、資格保有者にとってのメリットまで、詳しくインタビューしました。本記事はその第1弾です。
 お二人のお話を読んでいただくと、資格取得後の活用の幅を拡げるきっかけにもなるかと思います。ぜひご一読ください。


●今回お話を聞いたのは・・・
 日本キャリア開発協会 西関東支部 西東京地区
 地区長  宇佐美 優里 さん
 前地区長 渡邊 葉一 さん
 ともにCDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)



多種多様なクラスメイトとの出会い

――お二人がCDAを学ぼうと思ったきっかけをお教えください。
宇佐美 CDAに資格登録したのは2012年5月ですから、興味を持ったのはその1年半くらい前だと思います。当時、私は教育業界で現場マネジメントをしていましたが、将来は人材教育や研修の仕事をしたいと思っていました。そのために何か勉強を始めようと考えていたところ、社内報の記事でCDAを知りました。それで調べてみたら、私が一番欲していた学習内容に近いと思ったのです。
渡邊 ぼくは、ずっと求人の企画営業の仕事をしていたのですが、2008年秋にIT業界に転職しました。勤務地は沖縄、業務は人事です。ただ、それまで営業の仕事しか経験がなかったので、資格を取って自分の専門性を身につけたいと思いました。それを上司に話したところ、CDAを勧められたのです。
 そこで、日本マンパワーの『キャリアカウンセラー養成講座』(現在の『キャリアコンサルタント養成講座』の前身)を沖縄で受講しました。そして、宇佐美さんと同時期に合格、2012年5月にCDAを取得することができました。

――養成講座の受講を通して、印象に残っていることはありますか。
渡邊 キャリアカウンセリングの場面だけでなく、日常生活の中でも役に立つ理論が多いなあと感じたことを覚えています。また、スクーリングの授業が終わってから、クラスメイトと一緒に飲みに行くのも楽しみでした。クラスメイトは24名ほどでしたが、自分と同じ人事担当者もいれば、経営者や社会起業家などもいました。そうした多種多様な人たちと打ち解けて話をするのはとても刺激的でした。ぼくは沖縄出身ではないので、それまで会社の人としか付き合いがありませんでしたが、クラスメイトと接することで人とのつながりの幅が広がり、経験も深まったように思います。
宇佐美 私も、転職して関西から東京に出てきていたので、知り合いは職場の人くらいしかいませんでした。でも、CDAを受講したことがきっかけで、仕事とは異なる視点で話のできる友人・知人を得ることができました。


初参加のイベントで次回の幹事に立候補

――JCDAの支部・地区とのかかわりは、どのように始まったのですか。
渡邊 試験に合格して資格登録すると自動的に、自分の登録住所に合った支部・地区に所属することになります。そして、全員にウェルカムトレーニングの案内がメールで送られてきます。
宇佐美 ウェルカムトレーニングとは、資格取得したばかりの人を主な対象とする半日の学習イベントです。キャリアカウンセリングの復習と出会いの場だと言えるでしょうか。資格保有者同士で、ピアトレーニングと呼ばれるロールプレイングなどを行います。
渡邊 ぼくは東京の関係会社へ出向してしたので、西関東支部から案内メールが届きました。それを見て、即座に参加申し込みをしました。キャリアカウンセリングは奥が深いので、資格を取ってからも自己研鑽していくべきだと思っていたからです。
宇佐美 私は、祝賀会みたいなものかなあと勘違いして参加しました(笑)。
渡邊 そうして参加した当日の最後に、次回のウェルカムトレーニングの幹事を決める運びとなりました。
宇佐美 ウェルカムトレーニングは、事前広報や当日運営などが幹事のボランティアで成り立っていて、毎回持ち回りなのです。「次の会の幹事をやってくれる人はいますか?」と有志の立候補を募るわけです。私たちが参加した時は6人の幹事を決めるとのことでした。その際、真っ先に手を挙げたのが渡邊さんだったのです。まったく面識はありませんでしたが、「すごくやる気のある人だなあ」と強く印象に残っています。

――なぜウェルカムトレーニングの幹事に立候補したのですか。
渡邊 実は、ある勉強会で当時の支部長、地区長とご一緒したことがあり、「幹事をやってみない?」と誘われていたからです。資格を取ったばかりでしたので最初は驚きましたが、それも何かのご縁ですし、自分の成長にもつながりそうだと思い、手を挙げました。
宇佐美 私は、幹事をやろうとはまったく思っていませんでした。ただ、6人中5人は決まったものの、最後の1人がなかなか決まらない状態でした。その様子を見ていたらいたたまれない気持ちになって、「じゃあ、私がやります」と手を挙げました。今では「手を挙げて良かった」と心の底から思います。

――では、お二人は同じタイミングで幹事になられたのですね。実際にやってみていかがでしたか?
渡邊 ウェルカムトレーニングの幹事がなすべきことはおおよそ決まっていて、しかも1回分だけです。でも、思いのほか難しく、かつ、楽しかったです。難しかったのは、幹事のみんなの年代がバラバラで、本業の業界や職種、価値観などが異なるので、意見の相違が生まれるところです。ただ、西関東支部のモットーである「継続的な学びとネットワークづくりに向けた場の提供」を基に、意見の相違の背景を乗り越えて一つの場を創り上げることは、逆に面白く感じました。また、いろいろな新しいチャレンジもさせていただきました。


ざっくばらんに意見交換できる機会を

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――その後、どのような流れで西東京地区の活動をすることになったのでしょうか。
宇佐美 私たちが幹事をしたウェルカムトレーニングの後、当時の西東京地区の地区長から「地区でもいろいろな企画を実施したいので、幹事を置こうと思っている。幹事になってくれないか」と声を掛けられました。幹事とは、地区の活動をお手伝いするボランティアスタッフのことです。その頃、西東京地区では幹事を置かず、支部長・地区長で企画から募集、当日の運営まで全て行っていました。つまり、ウェルカムトレーニング以外は実質的な立ち上げの状態だったのです。
 でも、せっかくお誘いをいただいたので、渡邊さんを含め10人くらいと一緒に地区の幹事になりました。
渡邊 西東京地区の幹事になったのが2013年4月です。CDA登録して1年も経っていない時です。ところが、何をすればいいのか、わからないことばかりでした。今考えるとどこにいる、どんな会員に向けた場なのか、考え抜かれて、ただただ不安だったのかもしれません。それでも幹事で集まって、「こんなことができたらいいね」などとアイデアを出し合ったり、企画書を書いたり・・。検討期間が半年以上続きました。そうしてやっと決まった企画が3本。「学生支援」と、「ウェルカムバック」と、「カウンセリング」でした。そのうち「学生支援」企画のヒントをくれたのは宇佐美さんです。
宇佐美 その頃、私は人事部門で採用担当をしていました。そこで強く感じていたのは、就職活動で面接試験に来る大学生の個性が見つけにくいことです。みんな同じようなマナーで同じような受け答えをする。その状況に、「どうしてだろう?」「大学ではどういう指導をしているのだろう?」と疑問を感じたのです。もしかすると、企業から見て望ましくないことを、大学のキャリアセンターなどで指導されているのかも、とも思いました。
 一方、大学側の立場に立つと、企業に対して育成について物足りなさを感じていると聞きます。しかも、企業の採用担当者は、他社の採用担当者に腹の内を見せたがらない傾向があるため、ほかの会社の選考フローなどは私にもわかりません。
 そうした双方の「知らない」「わからない」ことによって弊害が生まれ、最終的に学生のためになっていないのではないかと考えました。そこで、そうした話題についてざっくばらんに意見交換できる機会を企画したのです。
渡邊 企画の立案・遂行にあたって軸に置いたのは、「ぼくらはCDAだ」ということです。同じ学びをして、人のキャリアを大事にしようとしている立場であることを共通基盤にして、対話をしましょうと募集しました。結果、3本の企画すべてで定員をオーバーするほどの成功を収めることができました。
 ちなみに、当時の支部長考案の「ウェルカムバック」とは、資格を活用できないと感じているCDA向けに、「もう一度戻ってきて活用のきっかけにしてほしい」という主旨のものです。

――初めての試みに不安はありませんでしたか。
渡邊 もちろんありました。本当にみんな来てくれるかなあとか。でも、ウェルカムトレーニングの幹事を経験していたので、多少の安心感はありました。仲間と一から企画することで大きな達成感と自信を得ることができました。

――そして、その後は活発な活動を定期的に展開されていくわけですね。
渡邊 いえ。実はまったくそうならなかったのです(笑)。一度成功したことに満足してしまって、新たな企画を考えることができず活動が半年くらい停滞してしまいました。
宇佐美 私は本業の仕事が忙しくなって、地区の幹事は2年間ほど休眠状態となりました。

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【編集部より】
★現在、西東京地区は、とても活発で体系的な活動を行っています。渡邊さんと宇佐美さんは、支部長、地区長が築いた基盤をもとに形にしていったキーパーソンです。でも、最初の頃は停滞することもあったのですね。
さて、お二人はどのように活動を活性化していったのか。また、どのような思いでどのような活動を展開しているのか。本記事の続きは次回の同コーナーでご紹介いたします。
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