イベントレポート

女性活躍推進法施行1年目 課題と今後の展開を語り合う会 日時:2016年11月9日(水)14:00〜17:00

2015年8月28日に女性活躍推進法が成立し(2016年4月1日施行)、従業員301人以上の企業に女性活躍推進に向けた「行動計画」の策定・届出等を行うことが義務付けされました。今回のセミナーでは、先進的な取り組みを行っている企業のダイバーシティ推進担当者をゲストに迎え、取り組み事例をご紹介いただくとともに、パネルディスカッション方式で今後の女性活躍推進の課題・展開について議論を深めていきました。本レポートは、セミナーの内容を抜粋し、まとめなおしたものです。

中田 央子 様
中田 央子 様
株式会社ジェイテクト 人事部 人材開発室 企画グループ
2005年株式会社ジェイテクトに入社。海外現地法人の事業管理業務を担当した後、2011年に人事部へ異動。2015年より、同部にてダイバーシティ推進専任担当。
上村 千絵 様
上村 千絵 様
オムロン株式会社 グローバル人財総務本部 業務部 ダイバーシティ推進グループ
1992年オムロン株式会社に入社。購買部、経理部、経営戦略部、人事部と本社スタッフ部門を歴任。2012年ダイバーシティ推進の専任部門の設置と共に人事部門へ異動。現在も、ダイバーシティ推進グループで女性活躍を担当。ワーキングマザー、二女(13歳と6歳)育児短時間勤務中。

ジェイテクトにおけるダイバーシティ推進〜女性活躍推進を中心に〜

【セミナー風景】
JTECT

株式会社ジェイテクト
人事部 人材開発室 企画グループ
中田 央子 様

ダイバーシティを推進した背景には、「グローバル化」と「日本国内の環境変化」があります。企業間競争が激化すると同時に、人材の多様化が進んでいる現在、グループビジョンである「No.1&Only One」を実現するためには、ダイバーシティの推進が必要不可欠となってきたのです。2014年10月、本格的にダイバーシティを推進していくことになり私が専任に任命されました。そして、人事部内に横断的なワーキンググループを立ち上げ、専任1人と兼任が6人という7人のメンバー体制で取り組んでいます。

女性社員の状況・取り巻く環境

最初に行ったのは女性社員の現状調査。部下を持つ管理職(約1000人)と全女性社員(約900人)に対して、アンケートを実施しました。そこから見えてきた課題が、以下の5つです。

【5つの課題】

  • 1.管理職の意識・マネジメントの問題
  • 2.女性社員自身の意識の問題
  • 3.両立支援制度の問題
  • 4.人事制度の問題
  • 5.職場風土の問題

このような課題が見えてきた中で、女性活躍推進の「基本スタンス」を決めました。ダイバーシティの方針としては、「企業の成長、VISIONの実現には、従業員一人ひとりが成長することが必要」と置き、女性活躍推進において以下の3点を基本スタンスとしました。

女性活躍推進の基本スタンス

  1. 女性社員についても、職群に関わらず、その能力を最大限発揮し、仕事を通して成長することが求められる
  2. そのために会社は、実態として発生している男女格差を是正し、より活躍を促進する環境づくりを進める…ポジティブアクションの採用
  3. ただし、採用や登用の基準を甘くすることは一切しない

推進フェーズと実施事項

女性活躍推進に向けて方針が決まった後、実務としては具体的に何をどう行うかが重要です。まずは先進企業の取り組みを参考にして、少し長いスパンでの「シナリオ」を作ることから始め、以下の4つの推進フェーズを考えました。2015年〜2016年度で行った取り組み内容は、以下の通りです。

4つの推進フェーズ
2015〜2016年度での実施事項

オムロングループにおけるダイバーシティ・女性活躍推進の取り組み

【セミナー風景】
OMRON

オムロン株式会社
グローバル人財総務本部 業務部
ダイバーシティ推進グループ

上村 千絵 様

●オムロングループが目指すダイバーシティとは

オムロングループが目指すダイバーシティ(多様性)は、働く一人ひとりが持つさまざまな違いを受容し、その多様性が真に組織の力になり効果を発揮すること。すなわち、企業理念の実践とイノベーションを起こす新たな価値創造のために、ダイバーシティを推進しています。また、ダイバーシティの「一人ひとりの違い」とは、性別・年齢・国籍といった「表面的なもの」から性格・価値観・コミュニケーションスタイルなどの「深層的なもの」まで、実にさまざまです。そうした全ての個性を大事にし、それが発揮できる職場環境を作っていきたいと考えています。

【グループ全社での取り組み】

マネージャ向け

  • ダイバーシティマネジメント力強化のための各種マネジメント教育
    ― ダイバーシティマネジメントやクロスカルチャ、イクボス等の研修、セミナ実施
    ― コマンド&コントロール→コミュニケーション&コラボレーションを実現する個々人の能力向上
    (コーチング、新任マネージャ向け研修等)
  • 360°FB等によるアセスメント実施

女性向け

  • 理解促進のための全女性社員向け講演会・対話の実施
  • WILLとSKILL育成・醸成のための研修・セミナ等への参加機会提供

全社員向け

  • 理解促進のための社内イントラネットでの専用ページ設置
  • 働き方改革の実施(心身が健康で、継続的に生産性向上に取組む職場を目指す)
  • 介護支援の実施(不安を軽減しながらフルポテンシャルを発揮できる職場を目指す)
  • LGBTの取組み(ダイバーシティ意識の高い職場を目指す)

職群制度を「総合職」に一本化

人事制度の大きな変更点としては、2015年に職群制度(一般職と総合職に分かれていた職群)を「総合職」に一本化したことが挙げられます。

職群制度を「総合職」に一本化

このような人事制度改訂の目的は、職種や職務の限定を解除し、研修や育成プロセスを共通化することによって、役割期待や活躍機会を均等化し、全社員のポテンシャルの開発とチャレンジを促進するためです。

なお、職群制度を総合職に一本化するに当たっては、その制度導入前から、「WILL UP研修」を実施しました(2014年度下期から約1年)。人事制度改訂に対する会社の考えや想いを伝えること、さらに、今までのキャリアを振り返りながら今後を見つめ、総合職に職群が変化するに当たっての仕事の向き合い方を考える(腹落ちする)機会として、一般職全員とその上司に研修を実施したのです。

女性の活躍が実現されている姿は、一人や二人、そして一社や二社の頑張りでどうにかなるものではないと十分に分かっています。しかし、気のついた一人ひとりが少しずつ自分のできることをやる。その積み重ねがきっと10年後のオムロンで働く、そしてさらに日本で働く女性たちの明るい笑顔と活き活きした生活を作っていくと信じてこれからの活動を進めていきます。

パネルディスカッション&日本マンパワーの関わり・ご支援について

<パネラー>・中田 央子 様(株式会社ジェイテクト)・上村 千絵 様(オムロン株式会社)・小出 真由美(株式会社日本マンパワー)〜ジェイテクト様にて企画・研修等を担当・木下 幸代 (株式会社日本マンパワー)〜オムロン様にて企画・研修等を担当*進行:中村 裕(株式会社日本マンパワー マーケティング部)

第Ⅲ部のパネルディスカッションには、ゲストのお2人だけでなく、日本マンパワー女性活躍支援チーム2名も参加しました。まず、日本マンパワーと各社の関わり・ご支援をご紹介した後、各社取り組みに対する感想の共有、そして、女性活躍推進に関連する「男女差・ジェンダーバイアス」「管理職登用」などのテーマについてパネルディスカッションを行いました。

日本マンパワー 女性活躍支援チームより

日本マンパワー 小出真由美

ジェイテクト様では、管理職、女性総合職ともに、意識改革が大きなテーマだったので、「少しでも思い込みに気づける、その結果、職場で行動、言動が変わるために」ということを意識して、研修を開発しました。

日本マンパワー 小出真由美

研修コンテンツ

管理職ダイバーシティ研修
女性総合職キャリア研修

日本マンパワー 木下幸代

女性だけでも、上司だけでも、強い組織を作ることはできません。
オムロン様のプログラムでは、制度変更という転機(環境変化)を、上司も部下も、“良い機会”と捉え、思いを共有できるような構成になるよう意識しました。

日本マンパワー 木下幸代

研修コンテンツ

Will UP研修

<イベントレポートの一部要約>

日本マンパワーは、各社様の女性活躍推進のお取り組み方針に応じて最適なご支援を行なっております。
お気軽にご相談ください。

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