キャリア教育教材・プログラム活用事例

大学・専門学校等キャリア支援者様向けイベントDate:2009年8月7日・21日・28日

学生の〈キャリア形成力〉を養う方法

〜 つながり発見ツールCPS-Jの効能を直に体験して感じ取る 〜

2009年8月7日、21日、28日に日本マンパワーにて表題のイベント(研究会)が開催されました。
同研究会は講師富田近鈴氏(7日担当)、山本恭子氏(21・28日担当)のファシリテーションによるセミナー及び参加者によるグループワーク(第1部)、情報交換・交流会(第2部)の2部構成で行われました。大学・専門学校等の現場における実感や日頃の問題意識を共有しつつ、つながり発見ツールCPS-Jを活用したワークやディスカッションを楽しんでいただきました。以下、特にセミナー及びワークの概要をレポートします。

1.セミナー内容の要約

今回のイベント参加者は、事前にキャリア・アセスメントツールCPS-Jを受検し、その結果を活用したセミナーとワークに参加しました。今回のセミナーのねらいは、就職活動に取り組む学生・生徒の自信につながるアセスメント(検査)の活用や支援の考え方を学んでいただくことにありました。

会場の風景

現状の就職支援は、業種別・職種別・企業別の細かい情報や自己分析データを学生に与えることが中心になっています。そして学生は「外」から与えられる基準に合わせた「傾向と対策」に走りがちです。このようなマニュアル的対応では、就活中、あるいは入社後、目の前の課題に意味を見いだせなかったり、環境変化についていけなくなったりします。学生にとって、仕事は意義を感じられない存在であり、社会は正体不明の存在のままです。よって、彼らは、意味が見えないまま、外部から与えられる基準・要求に合わせた「対策」を取り続けます。そして、思い通りの結果が得られないときには、自分にとって不本意な妥協・挫折を経験せざるを得なくなります。このような状態は、自分と社会との間に<つながり>が見えない状態、社会にどう働きかけていけばいいのかの見通しが立たない状態です。

このような状態から脱するために、選択の基準を自分の「中」に持ち、選択肢を自分で作り出せるような支援をする必要があります。学生に、自分の方から社会に切り込んでいく意識を身につけさせ、自分と社会との間に<つながり>が見えている状態に導くのです。

このような問題意識のもと、今、就職支援の現場で発想の転換が求められています。これまでは、適性、適職、企業情報などのデータを外から与えて指導する方法が主流でした。しかし、このような“与えられた”言葉に従うやりかたでは、就活中も入社後も、自分の志望の変化や環境の変化に直面するとどうしていいかわからなくなります。そうならないためにも、自分と仕事のつながりを主体的に、柔軟に発見・創造する力を身につけさせる支援へ転換すべきでしょう。これが、新しい考え方に基づく、キャリア自律時代の支援方法です。

考え方が変われば、アセスメントの役割も変わります。

興味、価値観、性格、行動パターンなどの自己分析データを詳細に提示する形式から、自分の方向性を見いだすためのヒントとなる素材を提供するツールへと役割を変えることになるでしょう。

さて、今回解説するCPS-Jというアセスメントは、このような考え方をベースにしており、自分と仕事のつながりを発見するための“とっかかり”として、興味と能力の自己評価に着目します。世の中には方向性が異なる様々な仕事・活動が存在しますが、興味があって能力にも自信のあることに対しては、「これならやれそう」「通用しそう」と思えます。まず、そこから自分と仕事のつながりを探っていきます。

2.ワークの概要

CPS-Jでは以下のような軸を用いて、仕事に関する興味(能力)の方向性を探索します。

  • ひと(People)
    :援助する、説得する、教えるなどの対人活動に対する興味(能力)
  • もの(Things)
    :生産する、修理する、操作するなどの対物活動に対する興味(能力)
  • データ(Data)
    :記録する、交信する、管理するなどのデータや情報の体系化に対する興味(能力)
  • アイディア(Ideas)
    :企画する、解決する、表現するといった抽象的創造活動に対する興味(能力)

今現在の自分の興味(能力)は、主にどちらの方向に向いているか、CPS-Jの受検結果を参考に把握することができるのです。

今回の研究会では、日頃学生の支援をしている参加者の皆さんに事前にCPS-Jを受検していただき、検査の結果を指針にして自分の興味・能力の棚卸しと自己理解のためのワークを体験していただきました。

山本恭子氏

たとえば、整理した項目を参考にして「自分らしい他者・仕事・社会とのつながり方を言い表すキャッチフレーズ」を考えるセッションがありました。「実際自分で考えてみると難しい!」という声があがりましたが、皆さん自分の支援スタイルを、「有機農法」「ツンデレ(事務的なことには厳しいので冷たく見られるが、実は優しい「ひと志向」?)」「アシカのお母さん(放任主義のように見えて、しっかり側で見守る?)」など実にユニークなキーワードを用いて表現し、楽しんでいるご様子でした。

このようなキャッチフレーズは、仕事・社会と自分とのつながりの核となるものです。つながりの核を持つことで、途中困難や環境の変化に直面しても、自分から状況に合わせ、主体的に対応していけるようになるのです。


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